シラス壁で室内の空気をキレイに!化学物質を吸着する効果とは?
近年、シックハウス症候群やアレルギーの原因となる化学物質が問題視されています。そんな中、自然素材でありながら空気を浄化する効果を持つ「シラス壁」が注目されています。シラス壁とは何か、どのような効果があるのか、そしてどのように使えば快適な空間を作れるのかを詳しく解説します。
シラス壁とは?
シラス壁とは、火山噴出物の一種である「シラス」を主成分とした壁材のことです。シラスは主に九州地方で多く産出され、非常に細かい多孔質の粒子でできています。この多孔質構造がシラス壁の最大の特長であり、空気中の化学物質を吸着したり、湿度を調整したりする効果を発揮します。
また、シラス壁は天然素材であり、合成接着剤や化学添加物を含まないため、人体にも環境にも優しい建材として人気があります。
シラス壁の空気浄化効果
シラス壁には、主に以下の5つの空気浄化効果があります。
有害な化学物質を吸着・分解
室内には、建材や家具、接着剤などからホルムアルデヒドやトルエンといった揮発性有機化合物(VOC)が発生しています。これらの化学物質はシックハウス症候群の原因となることがあり、長期間吸い続けると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
シラス壁の多孔質構造は、これらの化学物質を吸着し、分解する働きを持っています。そのため、シラス壁を室内に取り入れることで、空気中の有害物質を減らし、より快適で健康的な空間を作ることができます。
消臭効果
シラス壁は化学物質だけでなく、臭いの原因となる物質も吸着する性質があります。例えば、ペットの臭いやタバコの臭い、料理の匂いなど、生活の中で気になる臭いを自然に軽減してくれます。
消臭スプレーや芳香剤とは異なり、シラス壁は臭いの元から吸収するため、人工的な香りを加えることなく、ナチュラルな空気環境を維持できます。
湿度の調整
シラス壁は湿度を吸収したり放出したりする調湿機能も備えています。湿度が高いときには空気中の水分を吸収し、乾燥しているときには蓄えた水分を放出するため、一年中快適な湿度を保つことができます。
特に梅雨の時期や冬場の乾燥が気になる季節には、この調湿効果が室内環境をより快適にしてくれます。
除菌・抗菌・抗ウイルス効果
シラス壁には、細菌やウイルスを減少させる働きもあります。たとえば、ネココロナウイルス(新型コロナウイルスと同じコロナウイルス科に属するウイルス)を用いた試験では、シラス壁の一種である「薩摩中霧島壁」が1分間で99.8%のウイルスを不活化する効果が確認されています。
また、黄色ブドウ球菌を用いた試験では、シラス壁の表面に付着した菌が3時間後には約1,000分の1にまで減少したという結果が報告されています。
このように、シラス壁は室内の空気を清潔に保つのに役立つ建材として注目されています。
シラス壁の活用方法
室内の壁材として使用する
最も一般的な方法は、シラス壁を室内の壁材として使用することです。特に寝室やリビングなど、長時間過ごす空間に取り入れることで、空気を常にクリーンな状態に保つことができます。
トイレやキッチンに設置する
消臭効果を活かしたい場合は、トイレやキッチンにシラス壁を使うのもおすすめです。特にトイレは湿気や臭いがこもりやすいため、シラス壁を取り入れることで快適な空間を維持できます。
ペットのいる部屋に取り入れる
ペットを飼っている家庭では、どうしてもペットの臭いや抜け毛によるアレルゲンが気になります。シラス壁を使うことで、臭いを軽減し、より清潔な環境を作ることができます。
シラス壁のメンテナンス
シラス壁は自然素材であるため、基本的にはメンテナンスが少なくて済みますが、より長持ちさせるためには以下の点に注意しましょう。
-
汚れがついたら乾いた布で拭く: 軽い汚れなら、乾いた布で優しく拭き取るだけでOKです。
-
水拭きは避ける: シラス壁は水を吸収しやすいため、できるだけ水拭きは避けましょう。どうしても汚れが落ちない場合は、軽く湿らせた布で叩くように拭き取ります。
-
傷がついたら補修材: シラス壁は比較的柔らかいため、衝撃によって傷がつくことがあります。補修材を使えば簡単に修復できるので、安心して使用できます
- 酷い汚れには除菌洗浄剤: コーヒーやジュースなどの水吹きで落ちにくい汚れは、除菌洗浄剤を使って拭き取ります。
まとめ
シラス壁は、化学物質の吸着・分解、消臭、調湿、除菌・抗菌・抗ウイルスなど、さまざまな効果を持つ優れた建材です。特にシックハウス症候群やアレルギーに悩んでいる方、ナチュラルな空気環境を作りたい方にとって、非常に有益な選択肢となるでしょう。
家の中の空気をキレイに保つために、ぜひシラス壁を取り入れてみてはいかがでしょうか?
![]() |
![]() |