地球に優しい家づくり!シラス壁が環境負荷を減らす理由

2025/03/31(月) シラス壁コラム


シラス壁とは?

シラス壁とは、九州地方に多く見られる「シラス」と呼ばれる火山噴出物を原料にした壁材のことです。シラスは多孔質(小さな穴がたくさんある)で、調湿性や消臭性に優れた自然素材です。近年、環境負荷を減らす建築材料として注目を集めています。


シラス壁が環境に優しい理由

シラス壁は、ただ快適な空間を作るだけでなく、環境負荷を減らす効果もあります。その理由を詳しく見ていきましょう。

化学物質を含まない自然素材

一般的な壁紙や塗料には、接着剤や化学薬品が使われることが多く、これらが揮発すると室内の空気を汚す原因になります。一方、シラス壁は自然素材100%なので、化学物質を室内に放出しません。シックハウス症候群の予防にもつながります。

空気をきれいにする効果

シラス壁は、有害物質を吸着・分解する力を持っています。ホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)などの空気汚染物質を取り除き、室内の空気を清浄に保つことができます。これにより、エアフィルターの使用頻度を減らし、電力消費を抑えることにもつながります。

調湿効果でエネルギー消費を抑える

シラス壁は湿度を自動調整する特性を持っており、室内の湿度が高いときは水分を吸収し、乾燥すると水分を放出します。これにより、エアコンや加湿器・除湿器の使用頻度が減り、エネルギー消費を抑えることができます。省エネ効果が期待できるため、CO2排出量削減にも貢献します。

断熱性が高い

シラス壁は多孔質構造のため、断熱性に優れています。夏は外の暑さを遮り、冬は室内の暖かさを逃がしにくくするため、冷暖房の効率が上がります。これにより、エアコンの使用を減らし、環境への負荷を軽減できます。

製造工程でのCO2排出が少ない

シラス壁の原料であるシラスは、火山噴出物のため、焼成(高温で焼く工程)が必要ありません。一般的なセメントやレンガなどの建材は焼成時に大量のCO2を排出しますが、シラス壁はその工程を省くことで、環境への負荷を抑えています。 さらに、シラス壁の乾燥工程ではビニールハウスを利用した天日干しが行われており、化石燃料の使用を最低限に抑えています。このように、シラス壁の製造はエコフレンドリーであり、地球環境に優しい建材といえます。

耐久性が高く廃棄物が少ない

シラス壁は、一般的な壁紙や塗装と違い、長期間劣化しにくく、頻繁な張り替えが不要です。廃棄物の発生を減らせるため、環境に優しい建材といえます。また、自然素材なので、廃棄しても土に還る性質を持っています。


シラス壁の導入方法

「シラス壁を取り入れてみたいけど、どうすればいいの?」と考えている方に、具体的な方法を紹介します。

リフォームで部分的に導入

すでに家を建てている場合でも、リビングや寝室など一部の壁をシラス壁に変えることが可能です。家の中で長時間過ごす場所に導入すると、効果を実感しやすくなります。

新築時に採用する

これから家を建てるなら、できるだけ多くの壁にシラス壁を取り入れるのがおすすめです。特に、リビングや寝室、子ども部屋など、空気の質が大切な場所に使用するとよいでしょう。

DIYで挑戦

ローラーで塗ることができるシラス壁もあります。自分で壁を塗るのは少し大変ですが、家族で協力しながら作業すれば、楽しい思い出にもなります。


シラス壁のデメリットと注意点

シラス壁には多くのメリットがありますが、導入前に知っておきたい注意点もあります。

コストが高め

シラス壁は一般的な壁紙よりも初期費用が高めです。ただし、長期間メンテナンスが不要であることを考えれば、長期的にはコストパフォーマンスが良いともいえます。

専門の施工が必要

シラス壁を美しく仕上げるには、職人による施工が必要です。DIYも可能ですが、大きな面積を塗る場合はプロに依頼するのが無難です。

色やデザインが限られる

シラス壁は自然素材のため、一般的な壁紙のように多くのカラーバリエーションがあるわけではありません。ナチュラルな色合いが中心となるため、インテリアとの相性を考慮する必要があります。


まとめ

シラス壁は、自然素材でありながら、空気清浄・調湿・断熱・省エネ・低CO2排出といった多くのメリットを持つ壁材です。環境負荷を減らし、健康的な室内空間を作ることができるため、エコで快適な住まいを目指す人におすすめです。リフォームや新築、DIYなど、自分に合った方法でシラス壁を取り入れ、地球に優しい家づくりを始めてみませんか?

 


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