施工事例
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ヤマヒロ 「しそう杉の家」横須モデルハウス
兵庫県宍粟市
ヤマヒロ(株式会社 山弘)の「しそう杉の家」横須モデルハウスは、兵庫県・播磨の地域住宅を目指し、ヤマヒロが初めて設計したモデルハウス。日本の家づくりの文化、そして質実剛健な播磨地域の人々が生活自体を楽しむことができるよう配慮されています。
このモデルハウスの外装にスーパー白洲そとん壁W、内装に薩摩中霧島壁が採用されています。
外観:感性・環境共棲を重要視した“日本の生活文化”と、日々の生活の中の楽しみ・上手なご近所好きあいの楽しみを大切にする“播磨の暮らし”を設計に取り入れている。落ち着きのあるシラス壁の表情が街並みに溶け込んでいる。
スーパー白洲そとん壁W W-129かき落とし仕上げ
「しそう杉の家」横須モデルハウスのコンセプト、設計のポイントをお聞きしました。
『「庭に暮らす」というコンセプトのもと、柱や梁などの構造材はあらわしに、大きな開口部(窓)と深い軒の出が特徴の設計プランを実現しました。
1階の全ての窓からは庭の緑を見ることができ、濡れ縁ならぬ張り出した曖昧で魅力的なデッキは外をうまく取り込む絶妙な空間を創り出しています。
そして「播磨の暮らし」に欠かせない三つのキーワード「祭り」「なんぞごと」「播種の国」もモデルハウスの設計プランに活かしています。』
和室:穏やかな光が差し込み、シラス壁の優しい表情を楽しむことができる。空気が澄んでいて気持ちがいい。
薩摩中霧島壁 SN-3 ソフトヘアライン仕上げ
シラス壁についてお聞きしました。
『外壁のスーパー白洲そとん壁Wは流行に左右されない、昔からそこに建っていたかのような外観デザインを実現してくれます。薩摩中霧島壁は漆喰とはまたちがった落ち着きのある部屋の雰囲気を創り出してくれます。』
スーパー白洲そとん壁Wは、100%自然素材の外装材。シラスならではの独特な質感で景観に自然と馴染みます。表面防水加工なしで雨をシャットアウトし、自然の透湿機能で建物を守ります。再塗装や張替えといったメンテナンスが不要なのも特徴です。
シラス内装材ももちろん100%自然素材。室内にこもるイヤな臭いを消臭し、湿調機能や断熱・保温効果により、冷房効率をアップさせてエネルギー消費を抑えます。
そのため、特に環境や自然素材に関心の高い方や、こだわりのある方々に選ばれています。
シラス内外装材は、ヤマヒロの住まいの基本仕上げ材としてご採用いただいています。
上・左下:シラス壁×木の落ち着きのある外観デザイン。すべての部屋に面するようにつくられた美しい庭も見どころのひとつ。スーパー白洲そとん壁W W-129かき落とし仕上げ
右下:美しい格子の開口部をもつ書斎。 薩摩中霧島壁 SN-3 ソフトヘアライン仕上げ
住まいづくりに対する想いをお聞きしました。
1)地元播磨の杉「しそう杉」の家づくりにこだわる
ヤマヒロの家づくりの考えの根本には「身土不二(しんどふじ)」があります。
「身と土は二つにあらず」すなわち、人間とその土地の環境は不可分であるという意味です。昔から動物は、四里四方のものを食べて生きてきたから健康だった、また、「水にあたる」「水があわない」といった慣用句があるように生きることと地域のものは切り離せない大切な要素であるという考え方です。
家づくりも同様で、地域独自の気候や風土にあった身近な素材を用いてこそ、健康に暮らせる住宅ができるといえます。そして、この考えに基づいたヤマヒロの「近くの山の木の家」づくりには、地元・宍粟(しそう)の山の7割を占める杉が欠くことができません。
地域材だから、いつでも木材供給が行えるほか、この地に根付く在来工法だから流行に関係なくいつの時代でも工事(修理)ができる、といったメリットがあり、永く住み継ぐことのできる「しそう杉の家」を提供できるのです。
2)「地域住宅」の家づくりにこだわる
日本の家づくりは、元来“感性”や“環境共棲”を大切にしてきました。
私たちの暮らす播磨では、農村を中心にコミュニティーが形成され、“生活の小さな楽しみ”や“近所づきあい”が家づくりと密接に関わってきました。ヤマヒロではそんな「播磨のくらし」を家づくりに生かすこと、つまりは地域住宅を建てることが豊かでとても恵まれた穏やかな暮らし方ではないかと考えています。
では「播磨のくらし」とは何でしょう。「播磨のくらし」も、日本の生活文化の一部です。「身土不二」を掲げるヤマヒロでも、まず日本の生活文化を大切にしたいと考えています。そして、播磨に合った暮らしと家づくりを考えようと、まずこの地域の歴史を巡り、風土を確かめました。そして、私たちは三つのキーワードを見つけました。「祭り」「なんぞごと」「播種の国」です。
この三つのキーワードからヤマヒロが考える「播磨のくらし」は『豊かな気候風土に育まれた百姓文化の中で、当たり前のように自然の恵みを享受し、日々の暮らしの中のちょっとした出来事を楽しみながら、人と深く交わって暮らす』そんな暮らしであり、私たちの地域が長い年月をかけて培ってきた、この地域らしいよさがあります。ヤマヒロでは、そんな「播磨のくらし」をプランニングに活かしています。キーワードはもちろん「祭り」「なんどごと」「播種の国」。そんな地域の文化を愉しめる住まい。それがヤマヒロが提案する「地域住宅」です。
播磨といえば「祭り」。それも、“灘のけんか祭り”に代表される荒々しい祭りです。このような祭りが、播磨にはなんと100以上もあります。
現在も播磨の人にとって祭りは特別で、祭りの時期には遠方から帰省したり、あちこちで祭りを追いかけて移動していくような人も見られます。それほど播磨の人は祭り好きなのです。
「なんぞごと」は、関西地方の方言で、「なにかちょっとたいへんなこと」という意味。具体的には、冠婚葬祭や年中行事、そして祭り。この「なんぞごと」のたびに、たくさんの客人が訪ねてくるのが播磨の家なのです。播磨の人は人づきあいが好きで、人と深くつながることを好むといえます。
「播種」それは文字通り“種を播く”という意味。「播種の国」とは、播磨の文化は農村で育まれた百姓文化だったという考え方を象徴しています。この地域では、豊かな田園風景が広がっています。自宅の畑で採れた野菜を近所の人に届けたり、自家製の味噌や漬物を皆で分け合うことも珍しくありません。播磨の人にとって、自然を分かち合うことはそのまま生きることなのです。
左:大きな開口部と深い軒の出。日本の伝統的な住まいづくりを感じることができる。
スーパー白洲そとん壁W W-129かき落とし仕上げ
右:茶室のような二畳敷きの和室。地窓を開けると、庭木をめでることができる。
薩摩中霧島壁 SN-3 ソフトヘアライン仕上げ
「しそう杉の家」横須モデルハウスでは、希望者を対象に体験宿泊を実施しています。 ただ宿泊するのではなく、 シラス壁に対して宿泊者や見学者からは、 |
宿泊体験者には体験レポートにご協力いただき、今後のヤマヒロの家づくりへの参考にしている。 |
●ヤマヒロの取り組み
平成14年、ヤマヒロが中心となり協同組合「しそうの森の木」を発足。全国的にも珍しい木材流通の縦の連携をつくり、木材の生産者・製造者を明らかにすることを実現しました。そのため、我が家の柱はどこで誰が育てた木なのか等が分かります。
また中間マージンをカットすることで、適正な価格でお客様に材料を提供できると同時に、山主にお金を還すこともできるようになりました。
そして何よりも杉の木はほかの木に比べ、蓄熱や調湿の効果が高いという特徴があり、特に地元で育ったしそう杉は長い年月の間にこの地の気候を熟知しており、適切な蓄熱・調湿効果が期待されています。
●ヤマヒロ「しそう杉の家」 超長期住宅先導的モデルに採択
ヤマヒロの「しそう杉の家」は、長年にわたって暮らせる「二百年住宅」の普及を推進する国土交通省の<平成20年度第二回超長期住宅先導的モデル事業>に採択されました。
「しそう杉の家」をこの播磨地域全体でつくられる地域ブランドに成長させ、環境・経済・文化面からも愛される超長期ブランドに育てていくことを目指しています。
◇超長期住宅先導的モデル事業 「しそう杉の家」プロジェクト概評
ヤマヒロ(株式会社 山弘)
〒671-2533 兵庫県宍粟市山崎町須賀沢704
TEL:0120-12-8076
URL:http://www.yamahiro.org/