施工事例
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福岡県 福智町町営住宅
福岡県福岡市
福岡県の中央部に位置し、直方市・北九州市・田川市・飯塚市と隣接する、福智町。
20世紀初頭には、日本最大の炭田地帯・筑豊炭田として発展しました。
このような歴史的背景をもつ福智町の町営住宅に、「スーパー白洲そとん壁」(外装材)が採用されています。
設計に携わった、三座建築事務所 設計室の蔵本氏にお話を伺いました。
~未来にふるさとを残す 路地と赤レンガ塀のあるまちづくり~
スーパー白洲そとん壁 W-125 スチロゴテ仕上げ
日本経済発展の礎を築いた「炭都・筑豊 方城町(現福智町)」。
計画地は、当事、東洋一の竪坑を誇った三菱方城炭鉱の坑夫納屋郡(旧炭鉱住宅)です。
123戸の炭鉱住宅は、木造平屋建ての長屋形式(5戸1棟)で、古くは明治時代に建設されていることから老朽化が著しく、70戸に建替えるという方針のもと、「この地区が歩んできた歴史を継承すると共に、未来へつないでいく」をテーマに、また、高齢者が多いことから、「長年にわたって住み続けた環境や生活スタイルを壊すことなく、新しい町並みを形成していくには」ということを考慮し、下記3点を軸に設計を進行させました。
路地を軸とした住棟配置は、人々の暮らしを培ってきた長屋建の濃厚な地縁を継承するために。
玄関は路地に面することにより、人々の暮らしが自然と目に見え、挨拶など日常的な関わりがもたらされるように。
旧炭鉱住宅で暮らしてきた原風景を記憶に留めるため、長屋・路地・赤レンガ塀を今日的に捉え直し、通路舗装や花壇にレンガを使用することや、赤レンガ塀を幹線道路沿いに設置することにより、周辺とのつながり(連続性)をもたらすように。
(以上、蔵本氏)
今もなお町に残る赤レンガ塀や旧炭鉱住宅で暮らしてきた原風景を記憶に留めるため、通路舗装や花壇に赤レンガを使用している
歴史を受け継ぎ、未来につなげる町並みを目指す福智町町営住宅。 設計者の思いと多くの人の思いが重なりあいながら、住み心地のいい町へと発展していくことを期待します。 |
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循環型社会の形成を促す設計アプローチとして、自然素材である「土・木」と人工素材である「金属」を用いている。「土」は外壁のスーパー白洲そとん壁と外構廻りのレンガ、「金属」は屋根材であるガルバリウム鋼板及び浄化槽で用いたコルゲートパイプを指している。 |
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●「スーパー白洲そとん壁」の採用理由をお聞きしました。
循環型社会の形成を促す材料として、将来的に、自然に還すことができるという特徴と工期的な面で、時間が短縮できるということ。
また、サイディングなどと違い、人の手によって創られる温かい風合いが出せること。
(以上、蔵本氏)
設計:蔵本 隆司
株式会社 三座建築事務所 九州事務所
住所:福岡県福岡市博多区下川端町10-4-2F
URL:http://www.sanza-jp.com/
現在、三座建築事務所のホームページ内にて、
福智町町営住宅についてのより詳しい内容を見ることができます。
※トップページ下部「What’s new! 方城町東区住宅」を参照