近江利雄設計工房 一級建築士事務所 様 オフィシャルHP

〒272-0026 千葉県市川市東大和田2丁目14-1
TEL:047-370-7377
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物件名:市川の家5

所在地:千葉県市川市

採用材:そとん壁(竣工2006年) 一条波仕上げを現場アレンジ(一度コテ押さえをして定規を当てて櫛目ごてを寝かせて水平に引掻く)
色は現行品のW125に近い色(当時別名だったかと思います)
そのまま一条波とするよりも壁面にシャープさを出し、モダンな印象となるようにしました。

居間室内には、床主要材と壁に「樅の木フローリング(フォレストキング:マルサ工業)」、壁に「土佐和紙」、キッチンカウンター材に、ケヤキ耳付き一枚板、丸柱は北山杉丸太、太鼓梁は「あづみ野赤松丸太」など可能な限り呼吸する素材を選び、天井が高く容積の大きい室内の調湿性も考慮しました。
特に「樅の木フローリング」については、近頃ではだいぶ知られてきていますが「フィトンチッド」という、マイナスイオン効果のある成分が含まれており、お伺いするたびに森林浴をしているような気持ちが落ち着く心地よさを感じます。

新建材はそれなりに性能は優れているが、自然素材の五感へのやさしさには劣ると考えております。
また、外壁においても経年変化がある素材の方が建物の風情も感じられ、その土地に、そしてご家族に馴染んでくると思います。

プランは、南北に細長い敷地のため中心に中庭を設けて、どの室も2面以上から通風と採光が採れ、南北に自然に心地よく風が抜けます。
プラン的にも、この中庭を挟んで対面する室の気配が感じ取れるように孤立する室ができないように考えました。
お子さんが勉強中でも、居間・台所にいる家族の気配をお互いに感じ取れます。
また、居間と寝室、浴室を北隣地の林へ開き、自然素材を用いた室内と一体となるようになっています。

この土地が敷地候補ですと当方にご連絡があった際には、お施主様は敷地形状上、近隣の住宅同様に南道路側に居間を配置するしかないとお考えでしたが、中庭により南北に大開口を設けることができて南から燦さんと日が入り、北には林の借景と一体となる当方のファーストプランをお気に召してくだり、この土地をご購入されました。
プランがほぼ固まり、実施設計のお打合せの際に、このロケーションに馴染む外壁材としてそとん壁をお勧めいたしましたところ、素朴ながら品のある質感を大変お気に入り下さり、コスト調整の際にも外壁だけは変更しないようしてくださり実現することができました。

竣工後10年経過しましたが、竣工当時とほとんど変わらず、しかしもっと前からそこに建っていたような素朴な佇まいのお住まいになったと思っております。